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歩けるようにする交通・道路・駅25万超

斜面の集落と谷底の地下鉄をロープウェイでつなぎ、同じ運賃で乗り継げるようにした

Metrocable

コロンビア / アンティオキア県 / メデジン

斜面の集落と谷底の地下鉄をロープウェイでつなぎ、同じ運賃で乗り継げるようにした
© World Resources Institute — この写真が載っている記事

2004年8月7日に営業を始め、2024年8月に20年を迎えた。20年目の2024年6月26日にキャビンが落ちて1人が亡くなり、労働組合が保守の外注を問題にし、会社が反論している。2025年にも技術の不具合と大がかりな点検が報じられた。

何をしたか

コロンビア・メデジンで、谷底を走る地下鉄の駅と、斜面に広がる低所得の集落を、索道(ロープウェイ)で結んだ取り組み。

El Colombiano(2024年8月6日)によれば、最初の路線である K 線は93台のキャビンと2.07キロの延長を持ち、1・2区の1日2万5,000人を運ぶものとして構想された。Santo Domingo 駅から、地下鉄 A 線の Acevedo 駅までを結ぶ。同記事によれば、2024年にはその平均が1日4万5,000人になったと見積もられている。

乗り換えの運賃を分けなかった。 同記事は、2004年に K 線に入る料金が 1,800ペソで、地下鉄の全区間と同じだったと書いている。World Resources Institute(2019年4月4日)は、Metrocable が斜面の低所得地区と中心部・交通網をつなぐことで、2時間かかり切符が何枚も要った移動が、切符1枚・30分になったと書いている。

誰が始めたか

市と、公共交通の当局が組んでいる。 World Resources Institute(2019年4月4日)によれば、1990年代に通された一連の憲法改正で、メデジン市が非正規の市街地を改善する事業を手がけられるようになった。2000年にルイス・ペレス氏が市長に選ばれたあと、市は公共交通の当局である Metro de Medellín と資金の取り決めを結び、Metrocable の設計と建設にあたった。

建設の前に、暮らし方を調べている。 同記事によれば、Metro de Medellín の職員は集まりを開き、最も貧しい地区での暮らし・移動・人づきあいの型についてデータを集めた。 これは、長く続いた暴力と行政の不在によって地域の結びつきが断たれていたことを理解し、乗り越えるためだったと同記事は書いている。

技術ではなく、政治と制度の側に説明を置く読み方がある。 Boletín CF+S(2013年)に載ったフリオ・ダビラ氏とディアナ・ダステ氏の論文は、Metrocable の成りゆきは「その技術の新しさ・相対的な費用の低さ・既存の市街地をあまり壊さないこと・排出の少なさ」だけでは説明できず、それが行われた政治と制度の文脈に多くを負うと述べている。同論文は、それを都市・社会・政治の根深い問題に一体で当たる事業であり、地域の側が望みを述べて近代化の努力に加わることができたものだと書いている。

周りの事業と一体で語られる。 Journal of Architecture and Urbanism(2024年7月8日)に載ったメニナート氏とマリニッチ氏の論文は、セルヒオ・ファハルド市長の政権(2003〜2007年)の中心にあったのが北東部の Proyecto Urbano Integral(PUI)であり、Metrocable と、それに伴う公共空間がその PUI を強めたと述べている。 同論文は、この資金が市営の公益企業 Empresas Públicas de Medellín(EPM)から出ており、国際的な借入に頼らずに済んだと書いている。

いくらかかったか

開業時の額が1本に出ている。 El Colombiano(2024年8月6日)は、K 線の開業に当時の額で683億5,000万ペソがかかり、それを Metro de Medellín とメデジン市役所が出したと書いている。

運賃は分けていない。 同記事によれば、2004年に K 線に入る料金は1,800ペソで、地下鉄の全区間と同じだった。

節約の額は会社の示した数字である。 同記事は、Metro によれば、この仕組みが利用者にとって今の貨幣で1日あたり最大1万3,000ペソ最大46分の節約になっていると書いている。

真似するなら最低何が必要か

第一に、既存の大量輸送と運賃を分けないこと。El Colombiano(2024年8月6日)によれば、開業時の料金は地下鉄の全区間と同じだった。World Resources Institute(2019年4月4日)は、切符が何枚も要った移動が1枚で済むようになったと書いている。

第二に、建てる前に、その地区の移動と人づきあいを調べること。同記事によれば、Metro de Medellín の職員は集まりを開き、暮らし・移動・人づきあいの型のデータを集めた。

第三に、開業のときに使い方を伝えること。同記事によれば、K 線が開いた2004年に、4万人を超える住民と接して、住民が責任をもって使えるようにした。

第四に、駅の周りの公共空間に別途投資すること。同記事によれば、4つの駅の周りで新しい商いが開き、市は4万平方メートルの公共空間を公園と憩いの場につくり変えた。

第五に、索道が交通の一部になった以上、止まったときの代わりを決めておくこと。El Colombiano(2025年10月20日)は、K 線を止めている間に A 線と乗り継げるバスの経路を3つ示している。

第六に、大がかりな点検で長く止まることを、はじめから見込んでおくこと。同記事によれば、この点検には道路の通行止めも伴う。

第七に、保守を誰がやるかを決めておくこと。この事業では、そこが20年目に表に出た(次節)。

今どうなっているか

2026年8月時点で確認できたのは、2025年10月20日の記事までである。

20年目に、初めての死亡事故が起きた。 El Colombiano(2024年6月28日)は、同年6月26日未明に K 線のキャビン2台がぶつかって1台が落ち、1人が亡くなり20人が負傷したと報じている。同記事は、2004年の運行開始以来、この規模の事故が Metrocable で起きたのは初めてだと書いている。

組合が保守の外注を問題にし、会社が反論している。 同記事によれば、Metro の労働組合 Sintrametro は、以前は社内の訓練された人員でやっていた保守が外部の民間企業に渡っていると懸念を示した。組合の指導者の一人クラウディア・モントヤ氏は、Metro の中核の保守を担う外注の企業は300社ほどだと述べている。 これに対し Metro は、組合の権利は尊重するとしたうえでこの主張に同意せず退けるとし、保守にあたる職員の専門と技術の仕事を疑わせるものだと述べた。同記事によれば、Metro の総責任者トマス・エレハルデ氏は、事故の原因について、大学と国際的な専門家の助けを得て透明で客観的な調査を行うと述べている。

翌年も不具合が続いた。 El Colombiano(2025年6月10日)は、火曜の朝7時38分から8時08分まで K 線が止まり、理由は「技術上の異変」だったとみられると書いている。同記事によれば、その前日の月曜6月9日には J 線が技術上の不都合のため朝5時30分ごろから10時30分過ぎまで約5時間止まったと報じている。同記事によれば、組合の長であるモントヤ氏は、前年6月26日の事故のあと、とくに J 線の保守を組合として問題にしてきたと同紙に述べている。

大がかりな点検で長く止まっている。 El Colombiano(2025年10月20日)は、K 線が予防のための大きな点検のため10月25日の土曜まで営業しないこと10月26日の日曜から通常の運行に戻ることを Metro が知らせたと報じている。この記事は掲載日より後の日付を伝えるものであり、点検の終わりは予定として書かれている。 同記事によれば、点検では索を引く主索に手を入れ、107番通りの一部を通行止めにする。

規模そのものは20年で増えている。 El Colombiano(2024年8月6日)によれば、Metro は20年で2億6,000万人を超える人が乗ったとし、1日2万5,000人を運ぶものとして構想された線が2024年には1日4万5,000人と見積もられている。

成果の側だけを見ない読み方も、早い時期から出ている。 Brookings Institution(2011年2月14日)に載ったバンダ・フェルバブ=ブラウン氏の記事は、2011年1月の現地調査にもとづくもので、メデジンで公共財の行き渡り方と政策の転換は際立っているのに、殺人とそのほかの暴力がふたたび増えていると書いている。同記事は、暴力が減った時期の理由として、パブロ・エスコバルの死と、麻薬取引の指導者による地区の掌握、2002年の軍の作戦、その後の停戦の宣言を挙げており、Metrocable と図書館は、その治安が改善した時期に市長たちが進めた事業として位置づけられている。

出典

  1. Reducing Urban Violence: Lessons from Medellín, Colombia — Brookings Institution(2011-02-14)
  2. Pobreza, participación y Metrocable. Estudio del caso de Medellín — Boletín CF+S 54(2013)
  3. Transformaciones Urbanas: En Medellín el Metrocable conecta la ciudad de diversas maneras — World Resources Institute(2019-04-04)
  4. Sindicato del Metro de Medellín se queja de que el mantenimiento del sistema se está tercerizando — El Colombiano(2024-06-28)
  5. Transforming Medellín: architecture and urban design as agents of social change — Journal of Architecture and Urbanism(2024-07-08)
  6. Línea K cumple 20 años como el primer cable aéreo comercial del mundo — El Colombiano(2024-08-06)
  7. ¿Qué pasa con el metrocable de Medellín, que en dos días han suspendido el servicio dos líneas? — El Colombiano(2025-06-10)
  8. Atención: Recuerde que esta semana el Metrocable de Santo Domingo está en mantenimiento — El Colombiano(2025-10-20)

最終確認日 2026-08-19

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