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ごみ焼却施設の屋根を、通年で滑れる斜面にした

Amager Bakke

デンマーク / 首都地域 / コペンハーゲン(アマー)

ごみ焼却施設の屋根を、通年で滑れる斜面にした
© DR — この写真が載っている記事

2017年5月に発電を始め、2019年10月に完成して落成した。2021年8月、路面の摩耗による改修費950万クローネの負担をめぐる争いから閉鎖の可能性があるとDRが報じた一方、運営者は同月、開場したまま区画ごとに張り替えると述べて閉鎖を否定した。2025年1月時点で Dezeen は年間およそ1万人が滑っていると書いている。

何をしたか

コペンハーゲン・アマーのごみ焼却施設の屋根を、市民が登って滑れる斜面にした。もとの計画は「近代的なごみ焼却施設を建てるだけ」だったが、設計競技で BIG(Bjarke Ingels Group)が屋根を使う案で勝った(Ingeniøren 2019年10月4日)。運営主体 ARC の説明では、2011年1月に BIG の案「Amager Bakke」が選ばれ、2013年3月に着工、2017年5月にエネルギー生産が始まり、同年10月に職員が入居。2019年10月に施設全体が完成し、3日間かけて落成した。 高さ85mの建物の屋上には緑地と歩道があり、通年で滑れる人工の面を敷いたスキー場が置かれている。スキー場・クライミングウォール・公園・カフェの整備費は8,240万クローネと見積もられ、5つの所有自治体からの借入と4つの財団の資金で賄われた(Energy Supply DK 2018年8月30日)。開始年は「発電開始の2017年」と「スキー場開業の2019年」で割れるため discrepancies に並置した。

誰が始めたか

もとの計画は「近代的なごみ焼却施設を建てるだけ」だった。 建築設計競技で BIG(Bjarke Ingels Group)が、焼却施設の上にスキー場を敷くという案で勝ち、それが事業の性格を変えた。Ingeniøren は2019年10月4日に、この案が事業の技術者たちにとってすべてを変えたと書いている。運営主体 ARC(Amager Ressourcecenter)の説明では、2011年1月に BIG の案「Amager Bakke」が選ばれた。

主体は2つに分かれている。 焼却施設そのものは ARC が持ち、屋上のスキー場・クライミングウォール・公園・カフェは別法人の Fonden Amager Bakke(アマー・バッケ財団)が整備した。 屋上部分の整備費は、5つの自治体からの借入と4つの財団の資金でまかなわれている(Energy Supply DK 2018年8月30日)。屋上部分の設計には設計事務所 SLA が加わった(Dezeen 2025年1月24日)。

競技の当時、Amagerforbraending の責任者 Ulla Röttger は、BIG の提案は有用で美しいものを市にもたらすと述べている(同)。

いくらかかったか

屋上部分は8,240万クローネで見積もられた。 クライミングウォール・公園・カフェを含む金額で、5つの所有自治体からの借入と4つの財団の資金でまかなわれている(Energy Supply DK 2018年8月30日)。

この金額は足りなかった。 同じ記事は、正式開業の数か月前に Fonden Amager Bakke が所有自治体にさらに890万クローネを求めたと報じている。記事の見出しは、デンマーク最大のスキー場が開業直前に資金が尽きた、というものである。

その後さらに費用が発生している。 2021年8月、路面が約2年で摩耗して張り替えが必要になり、改修費950万クローネの負担をめぐって施設の所有者と保険会社のあいだで争いが起きた。

焼却施設本体の建設費は、参照した7本のどこにも書かれていない。 funding_scale に書いたのは屋上部分の額だけである。

真似するなら最低何が必要か

この事例で真似できる単位は、屋根の斜面そのものではなく乗せ方である。

第一に、もともと造る必要があった施設に乗せていること。ごみ焼却施設は建て替えが決まっていた。屋上の遊びの部分は、その計画に後から足された。ゼロから遊び場を造る事業ではない。

第二に、主体と会計を分けていること。焼却施設は ARC、屋上は Fonden Amager Bakke という別法人が担い、屋上部分の8,240万クローネは自治体からの借入と財団の資金で別に立てられた。本体の事業費と混ぜていない。 逆に言えば、屋上部分が足りなくなったとき(890万クローネの追加要請)に、その不足が単独で表に出た。

第三に、開くまでに時間差を織り込むこと。発電開始は2017年5月、Dezeen によれば最初の滑走は2018年12月、正式開業は2019年10月である。設備が動き始めてから遊びの部分が開くまでに2年以上ある。

第四に、摩耗を運営費として見込むこと。人工の面は約2年で張り替えが要ると分かった。運営者は2021年8月、区画ごとに張り替えるので開場時間には影響しないと述べている。張り替えの費用と手順を最初から契約に入れておかないと、誰が払うかで争いになる。

第五に、燃やすごみの量が前提になること。2025年1月の Dezeen は、分別が進んで炉を動かすごみが足りず、運営者が国外から廃棄物を輸入していると書いている。焼却施設に乗せる形は、焼却量が減る方向の政策と衝突しうる。

今どうなっているか

2026年8月時点で確認できたのは、2025年1月24日の Dezeen の記事までである。

閉鎖については、報じた側と否定した側の両方がある。 2021年8月14日、DR は、スキー場の路面が約2年で摩耗して張り替えが必要になり、改修費950万クローネを誰が負担するかをめぐって施設の所有者と保険会社のあいだで争いがあり、閉鎖の可能性があると報じた。その11日後の2021年8月25日、Dezeen は運営者が閉鎖を否定したと報じている。 運営者は、急な区間の路面が想定より早く摩耗して張り替えが要ることは認めたうえで、張り替えは一度に狭い範囲ずつ行うため開場時間には影響せず、作業していない区画では滑り続けられると述べた。Terroir はどちらが正しいかを判定しない。

その後については、2025年1月の Dezeen が、この建物は市街を見渡す観光地になり、年間およそ1万人が滑っていると書いている。2021年に報じられた閉鎖は起きなかったことになるが、争いがどう決着したかを書いた出典は確認できなかった。

同じ2025年の記事は、別の問題も挙げている。 コペンハーゲンの分別が進んだ結果、燃やせるごみが炉を動かすのに足りなくなり、運営者はデンマーク国外から廃棄物を輸入しているという。この点についての運営者側の説明は確認できなかった。

出典

  1. Budgetrod:Danmarks største skibakke løber tør for penge kort før åbning — Energy Supply DK(2018-08-30)
  2. Foto:Amager Bakke åbner endelig – Her er de tekniske detaljer, du skal lægge mærke til — Ingeniøren(2019-10-04)
  3. Københavnere står på ski ned ad forbrændingsanlæg — DR(2019-10-05)
  4. Om Amager Bakke — Amager Ressourcecenter(ARC)(2020-11-30)
  5. Copenhill risikerer lukning frem til 2024 — DR(2021-08-14)
  6. Amager Bakke operator has "no plans to close down" ski slope on roof of BIG power plant — Dezeen(2021-08-25)
  7. BIG's Amager Bakke was the most significant building of 2018 — Dezeen(2025-01-24)

最終確認日 2026-08-17

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