小さな村どうしが束を作り、施設と活動を分け合う仕組みを広げた
Landsbyklynger
この記録は運営主体の発信を含みます。
2020年6月に Realdania は、Aalborg 大学の評価が束を強い戦略の道具と結論したと発表し、地元の担い手には時間と余力が要るとも書いている。2021年11月には同大学で新しい研究が始まったと報じられた。
何をしたか
デンマークの小さな村どうしが束(klynge)を作り、共通の目標に向けて協力する仕組み。Realdania の慈善部門長 Anne Skovbro は2017年に、2015年から新しい landsbyklynge を支援してきて、その時点で24件を支援していると書いている。同氏は、村がそれぞれにホールや集会所を建てるのではなく、束の中のどこかに行けばサッカーのチームや買い物の場所が見つかる状態を目指すのだと書いている。束を1つ作るのに50万クローネ弱かかるとも同氏は書いている。2020年6月の Realdania の発表によれば、2017年から2019年のキャンペーンがデンマーク全土で24件を作り、DGI・Lokale og Anlægsfonden・Realdania と複数の自治体の協働だった。2021年11月には、何が生きた地域を作るのかを調べる研究が Aalborg 大学で始まったと報じられた。
誰が始めたか
Altinget(2017年9月12日)に寄せた Realdania の慈善部門長 Anne Skovbro の署名記事によれば、Realdania・DGI・Lokale og Anlægsfonden(LOA)の3者は長年にわたり、活動を生み転出を止めるために新しいホールや集会所を建てたいという村に数多く出会ってきた。同氏は、その多くが隣の村にすでに立派なホールがあることを顧みずに建てようとしていたと書いている。そのうえで同氏は、近年になって別の動きにも出会ったと書く。近隣の村どうしが束(klynge)になり、開発について協力しはじめるという動きで、施設や建物を分け合い、活動や提供するものを調整する形である。この動きを押したい、というのが3者の側の出発点だったと同氏は書いており、束そのものは村の側から先に起きていたことになる。2015年から新しい landsbyklynge の支援を始め、同時にこの道具を型(formel)にする作業を進めたとも同氏は書いている。2020年6月11日の Realdania の発表は、2017年から2019年のキャンペーンが DGI・LOA・foreningen Realdania と複数の自治体の協働だったとしている。
いくらかかったか
Anne Skovbro は Altinget(2017年9月12日)で、自分たちの組み立てでは landsbyklynge を1つ立ち上げるのにおよそ50万クローネかかっていると書いている(同記事の前書きは「50万クローネ弱」としており、記事の中で表現が振れている)。同氏が挙げる使い道は、データの収集、分析、アイデンティティづくり、開発計画(udviklingsplan)、そして束が戦略の土台の上で育つよう支え協働を助ける外部のコンサルタントである。つまりここに並ぶのは建物の費用ではなく、話し合いと計画の費用である。財源について同氏は、LOA・DGI・Realdania がこれまで資金の大部分を担ってきたと書き、そろそろ他の担い手が出てくる番だとも書いている。キャンペーン全体でいくら使ったかは、参照した4本のどこにも書かれていない(4本とも通しで読み、金額の表記を検索して確かめた。金額が出るのは上の「50万クローネ」と、2021年11月の記事にある「デンマークの農村部と小さな町に住む人がおよそ120万人」という人口の数字だけである)。
真似するなら最低何が必要か
- 近くにある複数の村と、束として立てる共通の目標。 Dagens Byggeri(2021年11月15日)は、klynge とは共通の戦略目標について協力する複数の村のことだと書き、ある束はボランティアの活動を強め、別の束はインフラの改善で協力したと、中身が束ごとに違うことを書いている。
- 住民が動かすこと。それと自治体が支えること。両方。 Anne Skovbro は Altinget(2017年9月12日)で、評価の中心にあるのは、住民が開発を動かし自治体が後押しする場合にかぎって束は成功するという点だと書いている。Realdania の発表(2020年6月11日)も、自治体との良く機能する協働が鍵だと評価が見ているとし、自治体の89%が他の自治体に landsbyklynger を勧めると答えたとしている。
- 最低1年半の関与。 同じ寄稿で Anne Skovbro は、住民と自治体が最低1年半は関わる覚悟をする必要があると書いている。2020年の Realdania の発表も1年半という区切りで結果を語り、Hånden under Midtfyn の例では、1年半たって分かったのは共同性(fællesskab)が長く粘り強い取り組みだということでもあったと書いている。
- 地元の担い手の時間と余力。 2020年6月の Realdania の発表は、良い協働の過程には地元の ildsjæle(熱心な担い手)の時間と余力が要ると書き、そのうえで大多数が手間をかけただけの値打ちがあったと答えていると書いている。
- およそ50万クローネと、それを話し合いと計画に使う判断。 上記のとおり、その金は建物ではなくデータ収集・分析・計画づくり・外部コンサルタントに向かう。
- 外から評価する第三者。 Realdania の発表(2020年6月11日)は、DGI・LOA・Realdania のために Aalborg 大学が評価を行なったとしている。Anne Skovbro は2017年の寄稿で、DGI と Realdania 自身による評価(最も古い5つの束の運営委員に聞いたもの)で 87%が束での協働は地域を強めたと答え、94%が他の地域に勧めると答えたとも書いている——自己評価と外部評価が別々に存在する。
今どうなっているか
2026年8月の時点で確認できた最も新しい記録は、2021年11月15日の Dagens Byggeri である。 同紙は、Realdania・DGI・LOA が合わせて29件の landsbyklynge の設立を支援してきたと書いている。束の件数は出典によって振れており、2017年9月時点で24件(Altinget)、2017年から2019年のキャンペーンが設立したのが24件(Realdania 2020年6月)、支援した累計が29件(Dagens Byggeri 2021年11月)で、discrepancies に並べたとおり同じ24でも数える範囲が違う。同じ2021年の記事は、Aalborg 大学の社会学研究所で Realdania の支援を受けた新しい研究が始まったこと、Anja Jørgensen 教授と Rolf Lyneborg Lund 助教が担うこと、まず複数の landsbyklynge の社会経済の変化を分析することを書いている。同紙は、デンマークの農村部と小さな町に住む人がおよそ120万人で、この数は過去40年下がり続けているが、なお5人に1人ほどが4大都市の外に住んでいるとも書いている。制度の側では、Realdania の発表(2020年6月11日)が、2019年に国会が計画法(planloven)を改正し、自治体が自らの村の開発について戦略的な目標を立てることになったと書いている。2021年より後に、29件がいまも動いているのか、始まった研究が何を出したのかを報じた出典は無い。 status_current を「判定不能」としているのはそのためである。
出典
- Realdania: Klynger er en vej frem for landsbyerne — Altinget(2017-09-12)
- Realdania og DGI roser anbefalinger om levedygtige landsbyer — Altinget(2018-04-23)
- Landsbyklynger styrker livet i den enkelte landsby — Realdania(2020-06-11)
- Hvad skal en god landsby kunne? — Dagens Byggeri(2021-11-15)
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