荒れた分譲住宅の立て直しに国が直接関与する仕組みが、フランスで最初に使われた地区
Chêne Pointu
この記録の出典は単一の媒体によるものです。
開始(2015年)から3年以上あとの出典は2021年2月3日の1本のみで、Localtis は2020年末に Banque des Territoires が Chêne Pointu の商業施設を310万ユーロでイル=ド=フランス公有地機構に譲ったという事実だけを3行の短信で伝えている。
何をしたか
荒れた分譲住宅の立て直しに国が直接関与する仕組み(Orcod-IN)が、フランスで最初にこの地区に使われた。Localtis は2012年9月18日に、クリシー=ス=ボワの Chêne-Pointu と Étoile du Chêne-Pointu の1,500戸におよそ6,000人が住んでいること、市長がこの地区を「災いの渦」と呼んだこと、借家人の77%が貧困線の下で暮らしていることを AFP とともに報じている。同紙は2015年7月8日に、この2つを含む地区を対象に国・市・県・地域圏など十余りの主体が協定に署名し、Alur 法による最初の Orcod-IN が始まったこと、イル=ド=フランス公有地機構が事業を率いることを伝えている。同紙は2016年4月14日に、25年にわたる都市計画が承認されたことを書いている。
誰が始めたか
署名の場に並んだのは、市・県・地域圏・国の代表である。 Localtis は2012年9月18日に、9月17日の月曜に協定が結ばれ、クリシー=ス=ボワ市長 Olivier Klein とイル=ド=フランス地域圏議長 Jean-Paul Huchon、住宅担当の Cécile Duflot と都市政策担当の François Lamy の2大臣、県議会議長 Stéphane Troussel が署名したと AFP とともに伝えている。同記事によれば、この提携には Caisse des Dépôts、Anru、Anah、Epfif、AFTRP も加わり、署名者全員による戦略の運営委員会のほかに、国の水準(DHUP・SGCIV・Anru・Anah が県知事と組む)と地元の水準(市長と県知事が共同で議長を務める)の2段の実務班が置かれることになった。
当事者の言葉は厳しい。 同記事によれば、Huchon はこの2つをフランスで最も荒れた分譲住宅だと述べ、Duflot は困窮につけこむ者がここで栄えていると述べたうえで、これは始まったばかりの長い仕事だとして、見捨てられた土地をこれ以上作らないという国の立場を示した。同記事は、エレベーターが動かないこと、住民が借金を抱えた所有者か悪質な賃貸業者にさらされた借家人であること、借家人の77%が貧困線の下で暮らすこと、月々の負担が400ユーロに達しうること、結核などの病が再び現れたことを書いている。
国が直接関与する仕組みは、2014年の法律が用意した。 Localtis は2015年2月2日に、2014年3月24日の Alur 法が、国・地方自治体・その連合体に、住まいの尊厳を欠く状態と建物の劣化に対処するための Orcod を置く道を開いたこと、2015年1月28日の政令が「バ=クリシー」地区の Orcod を国の利益にあたるものと宣言し、公示の翌日に発効したことを書いている。同政令は、要件を満たす場合に国がそう宣言できるとしている——荒れた住まいをめぐる大きな争点があること、処理が特に複雑であること、重い投資を要すること、保全計画の対象になっている分譲住宅があること、強化された先買権が置かれ、市がそれを実施主体に委ねると約束していること、である。
実務の主体は公有地機構に定まった。 同記事によれば、政令は再整備の実施をイル=ド=フランス公有地機構(EPF)に委ね、同機構は例外として Anah からの補助と、国が持つ土地の無償の提供を受ける。Localtis は2015年7月8日に、7月7日に住宅担当大臣 Sylvia Pinel と都市政策担当閣外相 Myriam El Khomri が協定に署名し、国・市・セーヌ=サン=ドニ県議会・イル=ド=フランス地域圏議会・クリシー=ス=ボワ/モンフェルメイユ広域連合・Anru・Anah・Epfif・地域保健庁・Caisse des Dépôts・司法省が加わったこと、これが Alur 法による最初の Orcod-IN の始まりであり、3年近く前から進めてきた取り組みに続くものであることを書いている。
いくらかかったか
2012年の記事の中だけで、3つの額が並んでいる。 Localtis 2012年9月18日によれば、地域圏は事業費を6,000万ユーロ超としてその3分の1を負担するとし、大臣の François Lamy は「数千万ユーロ」という言い方にとどめ、市長は総額を1億ユーロ超だと述べた。同じ場で語られた3つの数字が一致していない。
- 25年の都市計画の総費用は書かれていない。 2016年4月14日に承認されたと報じられた計画について、額を挙げた出典は無い
- 国の側の負担は、補助と土地と税の特例でできている。 Localtis 2015年2月2日によれば、公有地機構は Anah の補助と国有地の無償提供を受ける。さらに2015年の予算法により、国から公有地機構への土地・建物の移転が無償譲渡の税から外れ、補正予算法は Orcod-IN の枠で公有地機構が取得した住戸を15年間、建物の固定資産税から外し、取得そのものも公示税と登録税から外した
- 緊急の工事は Anah と地域圏が持つ。 Localtis 2015年7月8日によれば、2012年9月18日の協定と同じやり方で両者が資金を出し、Anah と地域圏がまかなわない残りについては、管理会社の請求に応じない所有者の分だけを市が肩代わりする。Caisse des Dépôts は市に貯蓄基金からの融資を出し、公有地機構にも取得と改修のための融資を用意する
- 住民の側の負担も書かれている。 2012年9月18日の記事は、月々の負担が400ユーロに達しうると書いている
- 確認できた実際の支出は1件だけである。 Banque des Territoires は2021年2月3日に、2020年末に自らが Chêne Pointu の商業施設を310万ユーロで公有地機構に譲ったと伝えている
真似するなら最低何が必要か
1. 国が「国の利益」と宣言できる法の枠。 Localtis 2015年2月2日によれば、2014年3月24日の Alur 法が Orcod を作り、国はそのうち要件を満たすものを国の利益にあたると宣言できる。要件には、保全計画の対象となっている分譲住宅があること、強化された先買権が置かれ、市がそれを実施主体に委ねると約束していることが含まれる
2. 土地と住戸を扱う権限を1つの主体に集めること。 Localtis 2015年7月8日によれば、市は強化された先買権を公有地機構に委ね、機構が取得と保有の仕組みを立ち上げる。社会住宅に転換する建物については、機構が対象の区分所有権すべてを押さえたうえで社会住宅の事業者に譲る
3. 買い取りの量と速さを先に数字にすること。 同記事によれば、公有地機構が取得する住戸は2015年から2020年の間で1,200戸から1,400戸と見積もられ、うち600戸から1,200戸は収用の手続きで価格が裁判所によって決められると協定に書かれている。取得は保有の期間を通じて年平均150区画で、応じる所有者からただちに始まり、120区画がすでに予定されていた
4. 買う前に1戸ずつ人を見ること。 同記事によれば、先買・競売・任意のどれで取得する場合も、対象の区画には事前の訪問が行なわれ、住み替えの必要や過密の疑い、社会的な支えの必要といった見立てと、住戸の状態や衛生上の疑いといった見立てが作られる。住み替えと支えの計画も国の各部局のもとで公有地機構が率いる
5. 住み替えの受け皿を区域の外に用意すること。 Localtis 2016年4月14日は、対象となる世帯が1,500であること、住宅省が、地区が社会的にも機能的にも混ざり合いを取り戻すには住み替えをクリシー=ス=ボワの中だけで行なうことはできず、県と地域圏の連帯が欠かせないとしていることを書いている。同記事によれば、地域圏の県知事が押さえている住宅の枠を動かすことが約束され、社会住宅の事業者は自らの枠を出すよう促され、その見返りに国と国の機関が行なう建設事業で建てる権利を得られる
6. 20年を超える時間の見積もり。 同記事によれば、承認された都市計画は25年にわたり、3つの時期に分けられている。2012年9月18日の記事で、地域圏議会の住宅担当副議長 Emmanuelle Cosse は、すべてを直すには15年かかるが5年後にはすべてが変わっているだろうと述べている。これは見込みとして語られたものである
確認できないもの — 25年の都市計画の総費用、実際に取得された住戸の数、住み替えた世帯の数、住棟に工事が入ったかどうかは、参照した5本のどこにも書かれていない。
今どうなっているか
2026年8月時点で確認できた最も新しい記録は、2021年2月3日の Banque des Territoires の短信である。 これは3行の告知で、2020年末に Banque des Territoires が Chêne Pointu の商業施設を310万ユーロでイル=ド=フランス公有地機構に譲ったという事実だけを書いている。開始の2015年から6年後に、実施主体が地区の商業施設を取得したという事実は、事業が動いていることを示す。ただし、これより後を報じた出典は無い。
住棟に手が入ったと書いた出典も無い。 2015年7月8日の記事に出てくる資金と取得はいずれもこれから行なうこととして書かれており、2016年4月14日の記事は25年の都市計画が承認された段階である。したがって、決まったこと(協定・委任・計画・取得)までは追えるが、工事や解体が始まったかどうかは追えていない。
対象の大きさは2016年の記事に整理されている。 同記事によれば、バ=クリシーには10,000人が住む4,000戸があり、そのうち Chêne Pointu が10棟875戸、Étoile du Chêne Pointu が8棟647戸で、建物の劣化、住民の困窮、公共サービスの不足が重なっている。Étoile du Chêne Pointu は別の分譲住宅であり、本記録の name_variants には入れていない。
承認された計画の中身は3つの言葉で示されている。 同記事によれば、都市計画は「公園の街」(セーヌ=サン=ドニの緑の帯とのつながり、緑地の整備)、「活動の街」(新しい中心市街地の整備、公道の整備)、「庶民の街」(住宅の種類を混ぜること、経済の活動と公共施設の整備)の3つの方向で組まれている。住宅省は、市と協議して決めたこれらの方向が、期間・費用・効果の面で最も現実的な解にあたると述べている。
出典
- Un protocole entre l'Etat et les collectivités pour le Chêne-Pointu de Clichy-sous-Bois — Localtis(Banque des Territoires)(2012-09-18)
- L'Orcod de Clichy-sous-Bois déclarée d'intérêt national — Localtis(Banque des Territoires)(2015-02-02)
- La première Orcod-IN s'attaque aux copropriétés dégradées du quartier du Bas-Clichy — Localtis(Banque des Territoires)(2015-07-08)
- Le projet urbain du Bas Clichy validé autour des concepts de ville "parc", ville "active" et ville "populaire" — Localtis(Banque des Territoires)(2016-04-14)
- Cession du centre commercial du Chêne pointu à Clichy-sous-Bois — Localtis(Banque des Territoires)(2021-02-03)
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