国の公募で選ばれた統合観光アプリを2023年に売り出し、3年で会員が11万人を超えた
경주로ON
2022年に始まった「경주로ON」は、2025年5月に会員が10万人に迫り、2026年2月時点で11万6千人に達したと地元紙は伝えている。
何をしたか
韓国・慶州市が、国の公募事業「스마트관광도시 조성사업」に選ばれ、황리단길・대릉원一帯を対象に統合観光アプリ「경주로ON」を開発した。プレシアン(2022年6月17日)によれば、市はこのアプリのほか、旅行者ラウンジや交通ワンストップサービスなどを組み合わせる計画で、事業全体の費用は70億ウォンだった。アプリは2023年9月に本格稼働し、TBC(同年9月13日)は多言語音声ガイドやAR店舗スキャン機能を伝えている。2025年5月に会員が10万人に迫り、2026年2月時点で11万6千人を超えたと地元紙は報じている。
誰が始めたか
始めたのは慶州市である。 プレシアン(2022年6月17日)によれば、文化体育観光部と韓国観光公社が主催する「스마트관광도시 조성사업」の公募に、慶州市は2022年3月に選ばれた。これを受けて同年6月16日、황리단길生活文化センターで慶州市・慶尚北道・韓国観光公社の3者が業務協約を結び、事業を本格化させた。協約式には慶尚北道の文化観光体育局長、韓国観光公社の観光産業本部長、慶州市の文化観光局長が出席し、주낙영慶州市長は、観光資源のデジタル転換を通じて旅行の最初から最後まで個別化された利便を提供するスマート観光によって、韓国の観光の中心地としての位置づけをさらに高めていくという趣旨を述べたと同紙は伝えている。
アプリの開発には民間企業が関わった。 TBC(2023年9月13日)は、統合観光アプリ開発企業の役員の発言として、황리단길で最も弱かった駐車場情報などのきめ細かな情報をあわせて提供し、1つのアプリを通じて慶州観光のすべてを提供するという趣旨を伝えているが、その企業名は出典に書かれていない。
運用開始後の会員拡大や広報行事は、専門の組織が担っている。 대경일보(2026年2月12日)によれば、2026年の旧正月企画を運営したのは(재)경주스마트미디어센터(慶州スマートメディアセンター)で、센터장の김장주氏は、旧正月を機に観光客と市民に思い出と楽しさを届けようとキャラクターを使ったイベントを企画したと述べ、事業の成果を内外に知らせたいという趣旨を語っている。
いくらかかったか
確認できるのは、황리단길・대릉원一帯の事業全体の額だけである。 プレシアン(2022年6月17日)は、慶州市が2023年3月までに70億ウォンを投じ、ICTを使ったスマート機器を황리단길・대릉원一帯に導入する計画だと書いている。この70億ウォンは、アプリ「경주로ON」・旅行者ラウンジ「황리단」・交通ワンストップサービス・スマート便宜・史跡のデジタル化という5つの事業をあわせた額であり、アプリ単体の開発費や、2023年9月の稼働後の運用費は、参照した4本のどこにも書かれていない。
真似するなら最低何が必要か
1. 国・広域自治体の公募事業に応募し、多層の協定で始めること。 慶州市は文化体育観光部・韓国観光公社が全国の自治体から募る「스마트관광도시 조성사업」に選ばれ、市・道・公社の3者協約で着手した(プレシアン 2022年6月17日)。매일신문(2025年5月27日)によれば、この公募は2020年の仁川を皮切りに毎年続き、2025年時点で12都市が選ばれている。単独の自治体予算だけで始めたのではなく、国の制度に乗ることで規模の大きい予算(70億ウォン)を確保している
2. 既存の観光資産(史跡・商業地区)を対象地に定めること。 慶州市は황리단길と대릉원一帯という、すでに人気のある観光地区を対象地に選んだ(プレシアン 同)。TBC(2023年9月13日)が伝える大陵苑・天馬塚のARドーセントツアーも既存の史跡を対象にしている
3. アプリ単体でなく、予約・決済・案内・拠点を一体で作ること。 TBCによれば、「경주로ON」はKTX・シティツアー・レンタカーの予約決済、多言語音声ガイド、AR店舗スキャンを備え、あわせて황리단길生活文化センターを荷物預かりとフォトゾーンのある旅行者ラウンジに改装した。アプリという情報発信の機能と、荷物預かりという物理的な拠点をセットで用意している
4. 民間の開発企業と組むこと。 TBCは、アプリ開発に統合観光アプリ開発企業が関わったと伝えているが、その社名は書かれていない。どのような企業と組んだか、契約形態がどうだったかは出典から確認できない
5. 稼働後も会員数を目標に据え、継続的に広報行事を打つこと。 매일신문(2025年5月27日)によれば、慶州市は会員10万人達成を記念した抽選イベントやAPEC首脳会議にあわせたスタンプツアーを予定していた。대경일보(2026年2月12日)によれば、2026年の旧正月にも(재)경주스마트미디어센터がマスコット「첨성이」を使った抽選企画を実施している。単発の告知で終わらせず、稼働後数年にわたって専門組織が定期的に会員向け行事を続けている点が、会員数の伸び(2025年5月に9万9852人、2026年2月に11万6000人余り)を支えている
6. 運用を担う専門組織を置くこと。 稼働から2年半ほどが経った2026年時点で、会員向け企画を担っているのは市の担当課ではなく(재)경주스마트미디어센터という別組織である(대경일보 同)。アプリを作って終わりにせず、運用を続ける主体を別に立てている
今どうなっているか
2026年2月時点で確認できた最新の記録は、대경일보の記事である。 同記事によれば、「경주로ON」の会員数は2026年2月時点で11万6000人余りに達し、(재)경주스마트미디어센터はこれを機に旧正月の企画「첨성이가 새뱃돈 쏜다」(14日から)を実施すると発表した。参加者はアプリでの慶州の写真・訪問を示す領収書の提出と一言感想の投稿を条件に、抽選100人が地域商品券「경주페이」1万ウォン分を受け取れる。
その手前の2025年5月時点では、会員数は9万9852人だった(매일신문)。同記事は、慶州市が会員10万人達成を記念した抽選イベントと、2025年APEC首脳会議を記念したスタンプツアーをいずれも6月に、さらに9月には別に「ペットに優しい観光都市祭り」をアプリと連動させて予定していたと伝えている。2023年9月の稼働開始から2026年2月までの間に、会員数がどのような曲線で伸びたか(月ごとの推移)は、参照した出典には書かれていない。 2026年2月以降の状況を書いた出典も見つかっていない。
否定的な報道は見つからなかった。 予算の使途や利用率の低さを問題視する記事を探したが、参照できたのはいずれも会員数の伸びや行事の告知を伝える記事だった。反論を要する批判的な報道自体が確認できなかったため、反論の有無も確認できていない。
出典
- 경주시, 황리단길·대릉원 일대 ‘스마트 관광도시’로 조성 — プレシアン(2022-06-17)
- 경주는 '스마트관광도시' — TBC(2023-09-13)
- `경주로ON` 가입자 10만명 돌파 눈앞 - 매일신문 — メイルシンムン(2025-05-27)
- (재)경주스마트미디어센터, 경주로ON 홍보부장 ‘첨성이가 새뱃돈 쏜다’ 행사 14일부터 진행 — テギョンイルボ(2026-02-12)
この記述は間違っていますか。受け取ってから2週間以内に、直すか直さないかを返します。