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住民が決めるエネルギー・資源循環5万〜25万

団地の暖房をガスから熱供給網に切り替える計画に、住民の反対が続いている

Nieuwe Energie voor Groenoord

オランダ / 南ホラント州 / スヒーダム(Groenoord 地区)

団地の暖房をガスから熱供給網に切り替える計画に、住民の反対が続いている
© Schiedam24 — この写真が載っている記事

この記録の出典は単一の媒体によるものです。

2021年10月に Milieudefensie と地区の7つの区分所有組合が中止を求め、2024年3月には市議会の3会派が中止の用意があるかを書面で問うたと報じられている。一方で2022年3月には最初の1棟がガスから切り離されて引き渡され、市は2030年までに地区全体をガスから外す方針だと同紙は書いている。

何をしたか

オランダ・スヒーダム市の Groenoord 地区で、市・住宅法人 Woonplus・エネルギー会社 Eneco の3者が、主に集合住宅の暖房をガスから熱供給網(warmtenet)に切り替えている事業。Schiedam24 は2020年12月に、市議会がこの計画を決める日の様子を報じ、前週の委員会では7人の意見陳述のうち6人が計画に批判的で、15会派の議員もそれに劣らず批判的だったと書いている。2021年10月には Milieudefensie が地区の7つの区分所有組合と住民会と連名で、住民と環境への大きな危険を理由に中止を求めたと同紙は報じている。市議会は2020年12月にこの計画に同意したと同紙の2022年の記事は書いている。工事は進み、2022年3月には最初の1棟がガスから切り離されて引き渡された。同記事によれば、Woonplus は賃貸住宅をガスから切り離すのに、借家法上、居住者の7割以上の同意書を集める必要があり、同法人の代表理事 Emile Klep は、上がったガス代のために入居者にとって工事を急ぐことが差し迫っていると述べている。2024年3月には市議会の3会派が、計画を中止する用意があるかを書面で問うたと報じられている。

誰が始めたか

動かしているのは市・住宅法人・エネルギー会社の3者である。 Schiedam24(2021年10月30日)は、自治体・住宅建設組合・エネルギー供給者の3つの機関が、Groenoord の主に集合住宅を暖めるための熱供給網の敷設に取り組んでおり、この大規模な切り替えに「Nieuwe Energie voor Groenoord」という名がついたと書いている。Schiedam24(2022年3月29日)は、2020年12月に市議会がこの事業に同意したと書いている。

この地区が選ばれた理由は、担当参事の説明として出典に載っている。 Schiedam24(2020年12月15日)で担当参事は、Wetenschappersbuurt と Nieuwland に次いで Groenoord の南部と中部が、よくない一覧の上位にあり、社会的な問題がかなり多く、住戸には手を入れる必要があるとし、だからこの計画なのだと述べている。 同氏は、この転換によって Groenoord の住民により良い未来を差し出すはずみ車を作るのだとも述べている。 同記事によれば、この地区の負担能力が限られていることから、最も持続可能な解でも最もエネルギー効率の高い解でもなく、最も支払える解が選ばれたと同氏は述べている。

期限は上位の枠組みから来ている。 同記事によれば、市議会も承認している気候協定はスヒーダムが遅くとも2050年に天然ガスから離れることを定めている。 Schiedam24(2022年3月29日)は、オランダが2050年に家庭の暖房で天然ガスを使わないことを目指しており、スヒーダムは2030年に Groenoord を最初の地区としてガスから外したいと書いている。

熱の出どころは焼却の排熱である。 Schiedam24(2020年12月15日)によれば、地区はエネルギー会社の基幹管路(Leiding over Noord)につながれ、この管路は廃棄物焼却施設 AVR の排熱で賄われている。 Schiedam24(2021年10月30日)は、この基幹管路が2014年に敷設中だった写真を添えている。

いくらかかったか

総額と、市が負う分は出典に書かれている。 Schiedam24(2020年12月15日)によれば、必要な額は1億2,000万ユーロで、その大部分は住宅法人 Woonplus とエネルギー会社 Eneco、そして持ち家の所有者が負う。 市議会に求められたのは3,200万ユーロの信用枠への同意である。

- 市が別に取ってきた補助金が6百万ユーロある。 同記事で GroenLinks の議員は、市の執行部が Groenoord をより広く前へ進めるために6百万ユーロの補助金を取ってきたことを、この計画の良い点だと述べている。 その使い道として挙がっているのは雇用と職業教育の機会、それに公共空間の作り込みで、業界の用語では「meekoppelkansen(併せて掴む機会)」と呼ばれるものである
- 住戸1戸あたりの投資額も出ている。 同記事は、貸主は住戸あたり1万5,000ユーロの投資を回収しなければならないので Woonplus の家賃は上がるかもしれないが、借り手はそれをエネルギー費の低下で取り戻すという担当参事の説明を伝えている。同氏はこれに住み心地の向上が加わるとしている
- 住民の負担についての約束は割合で語られている。 2人の担当参事は同記事で、Groenoord の住民の96%が住居費を変えずに熱供給網へ移ることが可能になり、一部はむしろ得をすると述べている。 残りの4%は主に戸建て住宅で、まったく自由に参加しないことができると同氏は述べている。これは実施された事実ではなく、当時の見通しである
- 接続費用を抑える取り決めがあると市は説明している。 同記事で担当参事は、接続の費用をできるだけ低く抑えるためにエネルギー会社と非常に良い取引をまとめられたとし、将来もう一度こういう取引ができるかは分からないと述べている
- 市が負う義務の中身は公開されていない。 同記事によれば、市が結ぶ義務は自治体の財政上の利益に鑑みて秘密にされる文書として議員に示された。 同記事は、それでも破滅的な筋書きに当たるリスクはエネルギー会社の側にあり、市の側には無いという説明が示されたと書いている
- 地区に落ちる雇用は数で示された。 同記事によれば、Denk の議員の質問に対し、担当参事はGroenoord のための雇用の取り決めが、少なくとも2つの労働の場と2つの実習の場だと答え、同議員はそれでは足りないと述べている

真似するなら最低何が必要か

1. 賃貸住宅では、居住者の同意を法定の割合まで集めること。 Schiedam24(2022年3月29日)によれば、Woonplus は借家法上、住戸をガスから切り離すために居住者の少なくとも70%の同意書を受け取る必要がある。 同法人は同意を求める作業を続けているとされる。この割合が集まらない棟は進められない
2. 切り替えと同時に、断熱と修繕をまとめて行なう段取り。 同記事によれば、施工者が行なったのはガスからの切り離し(住戸内の新しい設備)、改良(住戸の断熱)、修繕の3つである。2020年12月15日の記事では、賃借人の団体を代表した意見陳述者が、この持続可能化に伴う大規模修繕はどうしても必要だと述べ、計画によってはっきり前進すると考えている
3. 1戸あたりの投資額と、それを誰が何年で回収するかの筋道。 ここでは1戸1万5,000ユーロを貸主が家賃で回収し、借り手はエネルギー費の低下で取り戻すという説明になっている(2020年12月15日)。上がった家賃が家賃の上限を超えて補助の対象から外れないかは、当時の市議会から出た問いの1つである
4. 熱源が何十年ももつという確信と、供給者に縛られる期間の見積り。 Schiedam24(2020年12月15日)は、この基幹管路を今世紀の先まで賄えるだけの熱が地域で見つかるという信頼が要ると書き、ごみの分別がずっと進んで燃やす物が残らなくなったらどうするのかという問いを併記している。 Schiedam24(2021年10月30日)によれば、反対する側は住民が30年間エネルギー会社に縛られ、接続への投資が30年分の費用を生むことを問題として挙げている
5. 反対側の論点を、決める前に洗い出しておくこと。 2021年10月30日の記事によれば、Milieudefensie の支部が地区の7つの区分所有組合と住民会の名でも出した書面が挙げたのは4点で、(a)住民との精算がガスの価格に基づくため「エネルギー貧困」の危険があること、(b)30年の拘束、(c)高いエネルギー費と受け取り義務によって地区の住宅の価値が下がると見込まれること、(d)ごみを燃やして熱を作るため、多くの住戸をつなぐと燃やすごみへの需要が固定され、再生に向かう圧力が弱まることである。同書面は熱供給網が60%多く二酸化炭素を出すとし、将来は持続可能な熱源が増えるという約束は当てにならないと述べている。同書面は同時に、市の執行部が気候と化石燃料の使用を憂慮していること自体は評価すると書いている
6. 代わりの道を、反対する側に出させておくこと。 同記事によれば、Milieudefensie 側が求めたのは、住民と一緒に持続可能な Groenoord の計画を作ること、低い温度で暖められる水準まで集合住宅と住戸を断熱すること、短い期間で簡単な省エネの手立てを住民が取れるように追加で助けることである

今どうなっているか

2026年8月時点で確認できた最も新しい記録は、2024年3月13日の Schiedam24 の記事である。 参照した4本の中に、2024年より後の状況を書いたものは無い。

この時点でも、議会の一部は中止を問うている。 同記事によれば、Ouderenpartij・AOV・Lokaal Onafhankelijk Schiedam(LOS)の3会派が、市の執行部に対しこの事業を取りやめる用意があるかを書面の質問で問うた。 3会派は、熱供給網の敷設が見込みのない道であるという証拠が積み上がっているとし、近年新聞などで報じられているオランダのエネルギー転換のこの部分に伴う障害が、反対する側の正しさの証拠になっていると述べている。同記事は、3会派が挙げた主な異議として、環境への負担が余計に大きいこと、多くの住民が「利益に駆られた独占者」に身を委ねることになることを挙げている。同記事によれば、この3会派は3年前に市議会で多数を得るために、トルコ系の高齢者住宅をめぐる約束が持ち出されねばならなかったとも書いている。これは3会派の主張であり、記事はそれを裏づける取材を載せていない。

一方で、工事は進んだところまでは記録がある。 Schiedam24(2022年3月29日)によれば、2022年3月28日にGroenoord の Jozef Oreliosingel 85-167 の集合住宅1棟が、この事業で最初にガスから切り離された建物として引き渡された。 同記事は、その年のうちにさらに4つの棟に手をつけるとしている。住戸は後の段階で熱供給網に接続されるとされており、引き渡しの時点では接続が済んでいない。 同記事の写真は、2024年3月13日の記事では建設中の熱供給施設に替わっている。

当事者の側の言い分も記録しておく。 Schiedam24(2022年3月29日)で Woonplus の代表理事 Emile Klep は、多くの住民が参加し、ガスから離れるという自分たちのやり方を信頼してくれていることを喜ばしいとし、断熱の改善が住み心地と支払いやすさに寄与すると述べ、上がったガス代のために入居者にとって Woonplus が施工を急ぐことが差し迫っていると述べている。

議会の中の対立の形は、2020年の段階から変わっていない。 Schiedam24(2020年12月15日)によれば、決定の前週の委員会では7人の意見陳述者のうち6人が計画に強く批判的で、15会派の議員たちはそれより少し控えめだが批判の度合いでは劣らなかった。 明確に賛成したのは GroenLinks で、その議員は「紙の上では住民にとっても自治体にとってもとても良く見える」と述べ、リスクが他の大きな計画より根拠をもって描かれていると述べている。 CDA の議員はこれに対しジョージ・オーウェルの『1984年』の二重思考を持ち出して批判し、PvdA の議員は値札を持たないように見える理想主義という言い方をしている。地区の利益団体を代表した意見陳述者の言葉は、同記事に持続可能ではないうえに高くつくという趣旨で引かれている。

出典の性格について明記しておく。 4本はすべて Schiedam24 であり、1媒体であるsingle_outlet を申告した)。掲載年は2020・2021・2022・2024と分かれているが媒体は分かれていない。うち2022年の1本は住宅法人の発信に沿った内容で、2021年の1本は反対側の書面、2024年の1本は議会3会派の質問である。事業の費用や効果を第三者が検証した記録も、地区の全住戸のうちどれだけが実際にガスから切り離されたかを示す数字も、参照した範囲には無い。

出典

  1. Raadsbesluit bepaalt koers in Schiedamse energietransitie voor tientallen jaren — Schiedam24(2020-12-15)
  2. Milieudefensie en bewoners: zie af van warmtenet Groenoord — Schiedam24(2021-10-30)
  3. Woonplus levert eerste aardgasvrij complex op in Groenoord — Schiedam24(2022-03-29)
  4. Raadsfracties: 'Stopt B&W met Nieuwe Energie voor Groenoord?' — Schiedam24(2024-03-13)

最終確認日 2026-08-19

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