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お金を地域で回す商店街・市場25万超

公共のレストランの純利益の8割を、市内の事業の助成に回した

Urban Space 100

ウクライナ / イヴァーノ=フランキーウシク州 / イヴァーノ=フランキーウシク

公共のレストランの純利益の8割を、市内の事業の助成に回した
© AIN.UA — この写真が載っている記事

Репортер は2026年7月26日に、夏の回では11件の応募から5件が選ばれ、総額202,105フリヴニャが配られたと伝えている。同記事によれば、累計では196件・8,982,519フリヴニャになった。

何をしたか

市内の事業への助成にあてるための公共のレストランで、純利益の8割を助成に回している。運営主体の「Тепле місто」は AIN.UA への寄稿で、100人が1,000ドルずつ出して社会的に大事な事業の資金を生む店を開けないかという考えから始まったと書いている。Галка は2024年7月28日に、共同創設者が夏の助成の当選者を決めたこと、9年の活動で169件・7,332,723フリヴニャを支援してきたことを伝えている。Репортер は2025年1月26日に、冬の回に13件の応募があり4件が選ばれたこと、助成の調整役 Оксана Кобилецька が、主な条件は事業がイヴァーノ=フランキーウシクに結びついていて、市民団体か、非営利組織と組んだ発意のグループに属することだと述べたことを伝えている。

誰が始めたか

由来を書いているのは運営主体の発信2本だけである。 「Тепле місто」の広報担当は AIN.UA への寄稿(2025年8月23日)で、2014年に同プラットフォームの代表 Юрій Филюк が友人と喫茶店にいて、100人で公共の店を開くという考えを口にしたのが始まりだと書いている。同記事によれば、その場の相手がすぐに乗り、財務・法務・運営の側から実現を考え始め、2か月で店がどう回るかのビジネスモデルができた。出資者は平均して1日に1人ずつ集まり、閉じた共同創設者の集まりは初め7人で、3か月で100人になった。新しい申込みを見る基準として置かれていたのは評判だったと同記事は書いている。

役割は3つに割られている。 同記事によれば、「Тепле місто」が公共の部分と助成の計画を持ち、会社「23.Ресторани」が飲食店としての商いの部分を持ち、100人の共同創設者は一度だけ自発的な拠出をした寄付者として、事業の重要な決定、とりわけ助成基金の配分を決める権利を持つ。 共同創設者は全員が市民団体「Урбан Простір 100」に属し、四半期ごとに店の中で総会を開き、財務の報告と実施済みの助成事業の報告を聞いてから、公募にかかった新しい発意に投票する。同記事によれば、共同創設者は店の運営上の判断には立ち入らないが、財務の指標が思わしくなければレストランの会社を替える権利を持つ。商標「Urban Space」は「Тепле місто」のもので、同団体は助成の計画、公開の報告、店を他所に複製したいという要望への対応を担っている。

独立した4本も、この枠組みの部分だけは同じ形で書いている。 Репортер(2025年1月26日)と Галка(2025年10月29日)はいずれも、公共のレストラン Urban Space 100 の考えはプラットフォーム「Тепле місто」のもので、店の運営は会社「23 ресторани」が行なっていると書いている。hromadske の「Промо」表示つきの記事(2023年12月27日、書き手は「Тепле місто」のチーム)は、同プラットフォームから Промприлад.Реновація、MetaLab、Save Ukraine Now、Frankivsk Half Marathon などが生まれ、Urban Space 100 はそのうち最初期の事業のひとつだと書いている。

いくらかかったか

開店の元手は、100人の拠出の合計として書かれている。 AIN.UA への寄稿(2025年8月23日)によれば、共同創設者が店を開くために出した最初の拠出の総額は100,000ドルである。同記事によれば、Urban Space 100 は2015年から2020年のあいだに101,000ドルを超える市民の事業に資金を出し、その3年後にはこの額を倍にした。2025年8月時点では、社会的な発意に投じた累計が238,000ドル超(790万フリヴニャ超)だとしている。

入りと出の割り方は固定されている。 同記事によれば、レストランの経営を担う運営会社は開業・採算・財務の指標に責任を持ち、その対価として店の純利益の20%を受け取る。 残る80%が助成の基金になる。独立した4本もこの割合を同じ形で書いており、Галка(2024年7月28日)は、店で食べることも配達を頼むことも街の発展に加わることになる、という運営側の説明を伝えている。

累計は年ごとに出典に残っている。 hromadske(2023年12月27日、運営主体の発信)は162件・690万フリヴニャ、Галка(2024年7月28日)は169件・7,332,723フリヴニャ、Репортер(2025年1月26日)は178件・7,764,070フリヴニャ、Галка(2025年10月29日)は188件・8,404,169フリヴニャ、Репортер(2026年7月26日)は196件・8,982,519フリヴニャとしている。季節ごとの回の規模も分かる。 2025年1月の冬の回は13件の応募から4件、2025年10月の秋の回は17件の応募から6件、2026年7月の夏の回は11件の応募から5件で、夏の回の総額は202,105フリヴニャだった。

他所に写すときの単価も書かれている。 AIN.UA への寄稿によれば、フランチャイズでも共同創設者の拠出は1,000ドルに固定されている。ルーツクの misto.cafe はフランチャイズではなく Urban のモデルによるもので、名前が違い、会費は2,000ドルだと同記事は書いている。 いっぽう、内装や設備に何をいくらかけたかという内訳は、参照した6本のどこにも書かれていない。

真似するなら最低何が必要か

1. 出資の単位と人数を先に決め、途中で変えないこと。 AIN.UA への寄稿(2025年8月23日)は、100人を巻き込むと途中で規則を変えるのは非常に難しいので、出発の時点で共同創設者向けに「スマートコントラクトのようなもの」——処理の筋道、運営とビジネスのモデル、すべての関係者の権利と義務の明確な分配——を持っていたと書いている。単位は1人1,000ドル、人数は100人で、合計100,000ドルが開店の元手になった。
2. 商いの部分を専業の会社に渡し、その取り分を先に決めること。 同記事によれば、運営会社は開業・採算・財務の指標に責任を持ち、純利益の20%を受け取る。残る80%が助成の基金になる。共同創設者は店の運営には立ち入らないが、財務の指標が思わしくなければレストランの会社を替える権利を持つ。 口を出せる範囲と出せない範囲が最初から分けられている。
3. 決める場と周期を持つこと。 同記事によれば、共同創設者は全員が市民団体に属し、四半期ごとに店の中で総会を開いて財務の報告と実施済み事業の報告を聞き、そのうえで新しい発意に投票する。報告を聞いてから配分を決める順序になっている。
4. 応募の条件を絞りすぎないこと。 Репортер(2025年1月26日)で助成の調整役 Оксана Кобилецька は、参加の規則を単純にしていることを、応募の顔ぶれが季節ごとにばらける理由として挙げている。同氏が主な条件として挙げているのは2つで——事業がイヴァーノ=フランキーウシクに結びついていることと、市民団体か、非営利組織と組んだ発意のグループに属することである。同じ2つは Галка(2025年10月29日)でも「Тепле місто」の助成の調整役 Ірина Стасюк が主な条件として挙げており(そちらでは「またはイヴァーノ=フランキーウシクの人のために行なわれる」が加わる)、hromadske(2023年12月27日、運営主体の発信)は主な要件をイヴァーノ=フランキーウシクでの実施としている。いずれも「主な」条件としてしか書いておらず、条件がこれで尽きるとした出典は無い。
5. 店の大きさを出資者の数に結びつけること。 AIN.UA への寄稿によれば、フランチャイズの条件のひとつは、レストランが共同創設者の数の50%以上の座席を物理的に持つことである。同記事はまた、渡されるものが料理や席の技術ではなく、ビジネスモデル・助成の計画・店への要件・催しの場・ウクライナの作り手の品を置く売り場を含む一式だと書いている。
6. 写す相手が団体であること。そして写しが必ず続くとはかぎらないこと。 同記事は、このフランチャイズが B2B ではなく NGO から NGO への形であり、そこが特徴でもあり難しさでもあると書いている。要件は最低2年の活動歴、都市の発展にかかわる事業の実績、安定した財務状態である。複製の要望は250件を超えて届いたが、フランチャイズとして実現したのはキーウの Urban Space 500 の1件だけで、共同創設者を500人に増やして2018年12月18日に開いたこの店は、同記事の時点では営業していない。 同記事はその6年間について、さまざまな考えと発意に開かれた場だったと書いている。

確認できないものは、店を開くまでにかかった費用(拠出の総額とは別の、内装や設備の額)、店そのものの売上や純利益の額、助成を受けた196件がその後どうなったか、そして共同創設者の入れ替わりの有無である。 いずれも参照した6本に記述が無い。

今どうなっているか

2026年8月時点で確認できた最も新しい記録は、Репортер の2026年7月26日の記事である。

同記事によれば、7月最後の土曜日に共同創設者が総会に集まり、店の利益を配分して夏の助成の当選者を選んだ。11件の応募から5件が選ばれ、支援の総額は202,105フリヴニャだった。 選ばれたのは、Save Ukraine Now のドローン遠隔操縦システムの部品、無人機の修理工房の装備、マゼパ通りとホルディンシキー通りの角の広場に街路の家具を置く「All we need is bench」、特別な教育の要る子どものための演劇スタジオ、市の第3ポリクリニックのそばに公共の場を整える「Франків сквер」である。同記事は、この回を含めた累計が196件・8,982,519フリヴニャになったとしている。

戦争との関わりについては、出典の言い方が一致していない。 hromadske(2023年12月27日、運営主体の発信)は、2023年秋からこの公共のレストランは戦争の課題に関わる事業——軍への支援、退役軍人、軍人の家族の支援、避難者との仕事など——だけを支援していると書いている。いっぽう Репортер(2025年1月26日)で調整役の Оксана Кобилецька は、テーマによる制限は無いと述べている(同時に、いまは戦争がもたらす課題に取り組む事業に焦点を当てようとしているとも述べている)。「戦争関連だけ」と「テーマの制限は無い」が食い違う点である。 実際に選ばれた顔ぶれは戦争に関わるものとそうでないものの両方を含んでおり、2026年7月の5件には軍の無人機に関わるものと街の広場を整えるものが並び、2025年10月の6件(Галка 2025年10月29日)にも、軍人との番組や熱画像つきの四翼機と並んで、女性のための場、子どもに交通の決まりを教える催し、子どもと若者のための美術の教育の計画、店の11周年の公開の集まりが入っている。

担当者の名前は入れ替わっている。 助成の調整役として名が出るのは、2025年1月が Оксана Кобилецька、2025年10月が「Тепле місто」の Ірина Стасюк である。ただし2人の発言はほぼ同じ文で伝えられており、editor_notes に書いたとおり、個別の取材ではなく運営主体の側の配布文と見るのが自然である。

2026年7月より後を書いた出典は無い。 同年の秋以降の回が開かれたかどうかは、参照した6本のどこにも書かれていない。

出典

  1. В Urban Space оголосили переможців літнього сезону грантів — Galka.if.ua(2024-07-28)
  2. Підтримка військових. Urban Space 100 оголосив переможців зимового грантового сезону — Репортер(2025-01-26)
  3. Назвали переможців осіннього ґрантового сезону Urban Space 100 — Galka.if.ua(2025-10-29)
  4. Понад 200 тисяч на дрони та сквери: Urban Space 100 визначив переможців літнього ґрантового сезону — Репортер(2026-07-26)
  5. Як створити соціальний реcторан та масштабувати формат на інші міста — досвід Urban Space 100 — AIN.UA(2025-08-23)
  6. «Стати драйвером змін». Як «Тепле місто» трансформує Івано-Франківськ — hromadske(2023-12-27)

最終確認日 2026-08-19

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