ゴミ捨て場と空き地を、住民が持ち主になる遊び場に変え続けた
Think Playgrounds
2014年に有志の集まりとして始まり、社会的企業になった。2024年6月には10年で240か所と報じられ、2025年5月には2024年時点で公共空間と遊び場が270か所を超え、うち20か所以上が障害のある人も使えるものだと伝えられている。
何をしたか
ベトナム・ハノイで、ゴミ捨て場や空き地を、子どもの遊び場に変え続けている取り組み。Tuổi Trẻ(2024年7月2日)によれば、社会的企業 Think Playgrounds(Nghĩ về sân chơi trong phố)は10年で243か所のゴミ捨て場・空き地を遊び場に変え、すべて無料である。
遊具は廃材でつくる。 Sài Gòn Giải Phóng(2023年6月13日)は、責任ある供給元のユーカリ材・古タイヤ・再生プラスチック板といった環境に負荷の少ない材料を使うと書いている。据え付けと飾り付けは、企業の社員と地域の青年団が行う。
手渡す側にならない形をとっている。 Tuổi Trẻ(2024年7月2日)によれば、Think Playgrounds は自らを遊び場を贈る側とは置かず、住民と子どもが遊び場の持ち主になり、贈り物を受け取る側にはならないという進め方を選んでいる。共同設立者のグエン・ティエウ・クオック・ダット氏は、まだ遊び場と定義されていない空間に小さな遊具を1つ置くだけでその空間についての人の認識が変わり、そこの住民は遊び場をつくると同時に使い、守る側になる、という趣旨を述べている。
Hanoi Grapevine(2025年5月13日)によれば、2024年時点で公共空間と遊び場は270か所を超え、そのうち20か所以上は障害のある人も使えるものである。
誰が始めたか
始めたのは、街に遊び場が無いことに気づいた個人である。 Tuổi Trẻ(2024年7月2日)によれば、共同設立者のグエン・ティエウ・クオック・ダット氏は、ある人から「ハノイで子どもの遊び場を見に行きたい」と言われたときに、探すのがひどく難しいことに気づいた。 ハノイには子どもの遊び場が少ないうえ、露天商・商売・駐車場に占められていた。同氏はそこから有志の集まりを立ち上げ、それが社会的企業になった。
動機は自分の育ちにある。 同氏は Tuổi Trẻ に、田舎で生まれたが5歳で都市に移り、帰省のたびに従兄弟たちが木に易々と登るのに自分は怖くて高く登れず引け目を感じたこと、もし昔もっと田舎で遊べていたら体はいまより良く、恐れも少なかっただろうと述べている。
設立は2014年である。 Hanoi Grapevine(2025年5月13日)は、Think Playgrounds を2014年にハノイで設立された社会的企業かつ設計組織とし、子どもの遊ぶ権利を広げることを使命に掲げていると書いている。
作るのも手入れするのも1者ではない。 Nhân Dân(2024年6月2日)によれば、ロンビエン橋の下の森の公園は、Think Playgrounds の「産物」であると同時に、ホアンキエム区とフックタン坊の行政、社会団体、地域の住民の支えによるものである。同記事によれば、坊の女性会の分会長と坊の青年団が一緒に花壇と樹木の世話をしており、地域の活動の情報は毎日 Zalo のグループに上がる。
いくらかかったか
全体の総額は、参照した4本のどこにも書かれていない。 unknown_fields に funding_scale を申告した。ただし個別の例はある。Nhân Dân(2024年6月2日)によれば、2023年に開設したタイニン省の視覚障害児施設向けの遊び場は、改修総費用が150百万ドン(すべて協賛者の拠出)で、施設の58人の視覚障害児にとっての贈り物になったと書かれている。
地域にとっては「0ドン」である。 Nhân Dân(2024年6月2日)はこれらを「0ドンの公園」と呼んでいる。Tuổi Trẻ(2024年7月2日)も、243か所すべてが完全に無料だと書いている。
費用の出どころは案件ごとに違う。 Nhân Dân(2024年6月2日)は、夏になると遊び場の建設・改修の提案が社会的企業に集まるが、設計と施工の解を見つけるだけでなく、いちばん大事なこととして資金源を見つけなければならないと書いている。 2023年の1か所は、化学企業のベトナム法人と区の青年団との連携で開いた(Sài Gòn Giải Phóng 2023年6月13日)。
箇所数は出典間で食い違っている。 2024年6月の Nhân Dân は240か所、翌月の Tuổi Trẻ は243か所、2025年5月の Hanoi Grapevine は2024年時点で270か所超としている。数えている対象が「0ドンの遊び場」「ゴミ捨て場・空き地を変えたもの」「公共空間と遊び場」と異なる。 discrepancies に並置した。
真似するなら最低何が必要か
第一に、贈る側に立たないこと。Think Playgrounds は遊び場を贈る側とは自らを置かず、住民と子どもが持ち主になる形をとっている(Tuổi Trẻ 2024年7月2日)。受け取る側をつくらない。
第二に、小さく1つ置いて空間の意味を変えること。共同設立者は、まだ遊び場と定義されていない空間に小さな遊具を1つ置くだけで、その空間についての人の認識が変わるという趣旨を述べている(同)。全部を作り替えてから開くのではない。
第三に、材料を廃材にそろえること。古タイヤ、再生プラスチック板、責任ある供給元のユーカリ材が使われている(Sài Gòn Giải Phóng 2023年6月13日)。同記事は、これが古い材料の再使用と再生の生きた実例にもなると書いている。
第四に、据え付けを外部の手で担うこと。2023年の1か所では、企業の社員と地域の青年団が遊具を据え付け、飾り付けた(同)。設計する側と、体を動かす側を分けている。
第五に、手入れをする人を先に決めておくこと。ロンビエン橋の下の公園では、坊の女性会の分会と青年団が花壇と樹木の世話をし、日々の情報を Zalo のグループで共有している(Nhân Dân 2024年6月2日)。同記事によれば、以前は誰もこの区域に近づこうとしなかったが、公園に変える方針が出てから住民が世話と保全に加わるようになったと、女性会の分会長が述べている。
第六に、障害のある子どもを後回しにしないこと。2024年時点で270か所を超える公共空間と遊び場のうち、20か所以上は障害のある人も使えるものである(Hanoi Grapevine 2025年5月13日)。
今どうなっているか
2026年8月時点で確認できたのは、2025年5月13日の記事までである。
11年目に入り、範囲が広がっている。 Hanoi Grapevine(2025年5月13日)によれば、2024年に完成した公共空間と遊び場は全国で270か所を超えた。ハノイの紅河の河岸とホイアンのクアダイ海岸にある3か所は森の公園として設計され、自然の再生を助けることと、その土地の生態系への関心を高めることを狙っている。 同記事は、2024年の活動として「共同の庭:廃棄物を芸術に変える」の共同開催、文廟でのユニセフの子どもの遊びの日への参加、「ディエム・フン・ティに着想した遊び場」の設計、および「誰もが使える公共空間の設計」の会議への参加を挙げている。
ハノイ以外にも出ている。 2023年6月3日には、ホーチミン市ビンタン区タンタオの文化スポーツセンターで、7か所目の共同遊び場が開いた(Sài Gòn Giải Phóng 2023年6月13日)。同記事によれば、この区域は住民のおよそ半分が移住してきた労働者で、1万8,000人を超える子どもが対象になるとされる。
ゴミ捨て場が公園に変わった例が具体的に報じられている。 Nhân Dân(2024年6月2日)によれば、ロンビエン橋の下の川べりは半年余り前まで巨大なゴミの山で、誰も足を踏み入れたがらない場所だった。いまは森の公園になり、長さ22メートルの龍の形をした木の遊具が置かれている。 ブランコ・シーソー・滑り台のほか、運動器具と若者向けのバスケットボールの場もある。
縮小や中断を伝える記述は、参照した4本の中には無い。 ただし4本のうち3本はベトナムの新聞であり、成功報道バイアス(STATE §4)が働く条件に当たる。 status_current を 継続中 としたのは、開始から11年あとの2025年5月の記事に稼働の記述があることによる。
出典
- BASF Việt Nam và Think Playgrounds ra mắt sân chơi cộng đồng thứ 7 — Sài Gòn Giải Phóng(2023-06-13)
- Những công viên "0 đồng" — Nhân Dân(2024-06-02)
- Cuộc thi Tái tạo xanh: Biến những bãi đất trống thành sân chơi cho trẻ em — Tuổi Trẻ(2024-07-02)
- Finest Organisers 2024-2025: Think Playgrounds — Hanoi Grapevine(2025-05-13)
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